年末年始TVといえば、お笑い

昨日に引き続き、お正月に見たTVシリーズで、今日は年末年始にぼんやりつけていたTVのお笑いで印象に残ったことについて書いてみます。
たくさんのネタ番組があったと思いますが、自分が印象的だった芸人さんをあげていくと、まず、ジャルジャルかなー。ある程度の尺がないと面白みが滲んでこないタイプなんで、レッドカーペット的なショートネタ見せではさっぱりだったのですが、ネタ番組で短いながらも5分くらいの時間でネタを展開できれば、クセになるっていうか、段々その世界にはまっていって面白さがどんどん右肩上がりになっていく実力を再認識しました。基本、ワンシチュエーションでの“反復”による笑いの手法で、でもその反復をディテールを工夫してエスカレートさせる、その仕方に、おっ、っと思わせられるんです。瞬発力の笑いじゃなくて、じわじわ。笑い飯も“ディテールの反復・変奏”という点ではちょっと共通する気がする《ジャルも笑い飯も両方ともつっこみ・ボケの入れ替わりがありますしね》。笑い飯はそのユニークな発想はすごいな、とは思いますが、自分は余りはまらなくって。これは好みでしょうね。はい。
番組としては、『ドリームマッチ』がおもしろかった。どのシャッフルコンビも一定レベル以上の笑いを取るのはさすが。優勝のフット後藤×サンド富澤も相当面白かったけど、インパクトでいうなら野爆くぅ〜ちゃんと矢作さんでしょう。すごかった!!ドリームマッチはシャッフルで組んだ相手のどっちかの色に染まりますよね。椿鬼奴×ロッチ中岡なんか、奴さん色100%だったしね。そういう意味ではくぅ〜ちゃん×矢作はくぅ〜ちゃん色に染められてた。彼らのコント内容って好き嫌いはっきり別れるタイプだろうけど、あそこまで脈絡なくて、予想もつかない発想ってすごいなー、と改めて思った。どう考えても小学生男子の妄想が純度100%のまま、くぅ〜ちゃんの頭ん中に保存されているとしか思えない(ドリームマッチのあのオチの展開)。まだ野生爆弾が東京に行く前、大阪ローカルのTVに出ているのをみて、彼の存在自体理解できない、なんだか得体がしれないこわさがあったのですよ。売れる前のペーペーの陣内智則とかチュートリアルとかブラマヨとかケンコバとかと一緒に出てても、野爆はその異彩ぶりがものっすごくて。近年『やりすぎコージー』などを見るにつれ、慣れてきたけど、やっぱりかわらず異様な存在で、その異様さをどこまでお茶の間TVのレベルでも保てるか、だよなー、がんばれくぅ〜ちゃん、日和らずいけ!
あとは、『ゴッドタン』や『言語遊戯王』『IPPONグランプリ』がおもしろかったな。どの番組も関東の非吉本芸人さんが結構出ていた。近畿圏に住んでいると「オーサカ、サイコー、トーキョー、面白くない!」っていう価値観が結構根強くて、「お笑い=オーサカ as No.1」ってインプリントが凄いのです(大阪ローカルタレントとかよくそんなことを言う)。その影響もあって、トーキョー<オーサカって思い込みがあったんですが、最近はそんなん関係ない、と素直に思うようになりました。おぎやはぎバナナマン劇団ひとりバカリズム、オードリー、さまぁ〜ず・・・みんなおもしろいー。また、ネタとか一発芸じゃなくて、秘めたポテンシャルというか、センスとか実力の真価が問われる“大喜利”的言語ゲームが面白かった。芸人さんのプライベートネタのイジリとか、すべらない話的なネタ(結構同じネタを複数番組で聞かされると冷める・・・)よりも、一般人とは違う芸人さんの言語に対する“お笑い瞬発力”の爆発が見られる番組がおもしろかったです。あとは、『ゴッドタン』のマジ歌みたいに歌詞とその見せ方含めてのショウ的にある程度作りこんだものとか。
言語遊戯王』については、南キャン山ちゃんのお仕事ぶりが素晴らしかった。むかし、ダウンタウンの浜ちゃんが「自分の仕事は、松本の笑いを分かりやすく翻訳すること」みたいなことを言ってたけど、浜ちゃんが、松ちゃんが発したボケの姿をクリアにすべくつっこみで解説する、みたいなのを、『言語遊戯王』で山ちゃんに感じました。山ちゃんについては、TBSラジオpodcastで『キラ☆キラ』の山ちゃん登場の“神”回を聴いて以来凄い人だとは思ってたけど、この番組ではひとつのネタについて毎回素晴らしいフォローで笑いを増す重要な役をスマートにこなしていました。近年ナレーションとか司会とかでいろいろ活躍しているのもうなづけるなー。
M−1については、どの年の優勝者もやっぱりすごいよ(ノンスタイルだってやっぱりおもしろい)。面白い人をフックアップする役目を果たしたいい番組だったな、と思ったM−1ラストイヤーでした(しみじみ)。『ガキ使』も見たけど一番面白かったのは、3年連続で蝶野×山崎の絡みでした。なんであんなに面白いのかな、最高。あとは、ブラックマヨネーズバナナマンも手堅い安定したお仕事ぶりだった。年末年始によく出てる芸人さんは、ずっと出続けている人たちもいるけど、毎年かなり更新されていますね。年末年始によく起用されて消費された芸人リストを年代別で作れば、いわゆる“一発屋”の歴史が分かりやすく辿れるだろうな。うん・・・厳しい世界。まさに水物。みんながんばれ、生き抜け!

その他一言おぼえがき
ダイナマイト関西、一回観にいってみたい。
※去年の夏、コヤブソニックで、生ボニーピンク×キュートンというコラボで胸を打ちぬかれた者としては、キュートンのネタを元日の爆笑ヒットパレードでちょこっとだけやったのを見られて嬉しかった。
椿鬼奴さんのネタって、基本、世代限定だよね。理解できない世代もありそう。ドリームマッチのネタも『素顔のままで』だったし・・・
※年末年始はRGさんも大活躍!がんばってほしいなぁ。あるある、とか昔の洋楽カバーとかバービーボーイズとか生で見てみたい。
※そういや、ピースと楽しんごもめっちゃ出てた。