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『世界侵略:ロサンゼルス決戦』を観たよ

震災の影響で当初の公開予定からだいぶん延期になりましたので、観るモチベーションがいったん下がっていたのですが、やはりこの手の映画は映画館で観たいよな、と思って足を運びました。公開二週目なのにやたら小さいスクリーンになってました。うむむ。
地球にやってきた流星群・・・とおもいきや宇宙からの侵略者でして、水がエネルギーの供給源になるらしく海に着水ののち、地球各地の沿岸部から攻めいってきたよ、と。CGや画や戦闘シーンはいいし、楽しいんだけど、一定のクオリティは満たしていることは認めたうえで、どうも平板な印象がしました。主演のアーロン・エッカートのキャラ設定からして、すでにいくつものフラグが立ってる状態で、その伏線を丁寧に回収していきます。そういう意味でも奇を衒ったり、意外な展開!というのが売りじゃない。戦闘シーンで手ぶれカメラワークを多用して地上戦/接近戦を切り取る手法からもわかるように、現実のアメリカ軍が万一こういう事態に直面したら地上戦でどう対応するか?というリアリティを重視した作りになってます。この映画では軍隊のチーム感とか、部下を死なせた、兄を失った、という戦争にまつわるトラウマ*1が、さらなる極限状態において互いに理解しあう契機を得、克服することによる昇華を描く部分があるのだけど、さんざんそういうテーマは描かれてるのでは…。
あと、宇宙人がイマイチでした。外見はパキパキした鉄っぽくて、でも急所を探そうと死にかけ宇宙人をつかまえたら、やけに粘膜ネトネトだし。宇宙人とはいっても手足があって、内臓も心臓とか脳とか…そういう人間的構造を模倣した造形になっちゃうのは、しようがないのかな?でも、もっとユニークなものを期待してしまうのです、つい。あと、クココココ…みたいな空気を出すようなあの宇宙人の声もありがちに感じたし、宇宙人の武器も普通に地球の軍隊のそれとあまり変わらない感じ*2、っていうのがなにより物足りなかったな。
また、地上戦重視だから、宇宙船とか飛行物体がひゅんひゅん飛ぶ画があまりロングショットで観られなかったような・・・その点『スカイライン』は宇宙船の浮かんでいる画や飛行シーンがキレイで印象的でした。一方、宇宙船を見上げる画でも『第9地区』はよかったよねぇ。今作はそのあたりの画もちょっと薄味な感じがしてしまった。
そんな中でも自分としてアガったポイントは2箇所あって、ひとつは、ミシェル・ロドリゲスが出てきた瞬間。あの不穏な目つきと戦闘準備OKだぜ、みたいなオーラは何ものにも変えがたい彼女のキャラクターだな、と思いましたね。なので、彼女にはもうちょっと派手に活躍してほしかった。でもこの映画は地上戦を地を這うようにリアリティを伴って描くことだから、そういう意味ではエンターテイメント的に彼女を華々しく描くことは避けなければならない。うむむ、ジレンマ。でも、彼女が最後に銃をガンガン撃つところとかよかったな。もうひとつアガったポイントは、「どうもあれが司令部っぽい」とあたりをつけたアーロン・エッカート演じるナンツ曹長が、「オレ一人で行くからあとは頼んだ!」と言ってするすると軍用ヘリからロープを伝って降りると、黙って部下達がするすると・・・というところ。超絶ベタなんですけど、ここは気持ちよかった!
映画的には収まりがいいんだろうけど、あんなに大騒ぎになった原因となる司令部の部分が、あんなにもあっさり壊されるのは観ながら「えぇぇ?」って思いましたね。その点『スカイライン』の宇宙船は強固でしたね。でも『スカライン』のラストと全く異なる素直な希望と勇気!それは昔ながらのアメリカ映画のすわりのよさでした。地球各国の沿岸部に着水したものの親分はLAのアレだったってことのようで、アレが主人公達に壊されるまでに東京とかはもうダメになっちゃんたんすかね…ともあれアメリカが地球の平和を守る!地球の番人はアメリカという懐かしいフレームはある意味安定していて、最後も気持ちよく終わるし、デートムービーによいかもしれませんな(自分は夫婦とカップルに挟まれて観ましたがね)。

世界侵略:ロサンゼルス決戦(2010/アメリカ)監督:ジョナサン・リーベスマン 出演:アーロン・エッカートミシェル・ロドリゲスブリジット・モイナハンマイケル・ペーニャ、ニーヨ
http://www.battlela.jp/
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD17609/

しかしソニーピクチャーズ配給のは、劇中に出てくるPCが全部VAIOですよね。こないだみた何かの映画(『メカニック』だっけ。)、あと代表的なとこでは『ソーシャル・ネットワーク』でもそうだったけど、全部それって、なんか萎えるな…

*1:一般的な軽い意味で使ってます

*2:銃的な感じで火器的な光線を放つような