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『I'M FLASH!』観たよ

映画

時代設定は現代?らしい*1でも全編にみなぎるのは昭和×昭和で昭和の2乗みたいな空気。
これは乗れるか乗れないかがはっきり分かれると思いましたね。藤原竜也おなじみの大仰なセリフ回しは今作ではそんなに気にならなかった。彼がこれまでの役でもよくやっていた“自嘲的な笑い方”は今回もちょっと気になりましたが、そこまでジャマではなかった。ただ、今作で藤原メソッドを継いだのは水原希子ちゃんでしたね。昭和的に叙述するセリフを感情的に絶叫、というのはちょっと口ぽかん、となった。見てるほうが気恥ずかしくなるほどのファム・ファタール感といいね…でも、それこもこれも含めての邦画だなぁ、と思った。この“邦画”ってのは『ばかもの』を観たときに感じたのと同じような肌触りの感じで。『ばかもの』は今作とはだいぶんテイストは異なるのですが、うそぉ、というようなちょっと"ダサい"感じ*2を含めてなんかこそばゆいような、でもちょっと愛おしいような感じが気に入ったのです。今作もそのギリギリのところにとどまってる感じであった。
沖縄のロケーションが美しく、これも含めての昭和感。そして北村有起哉が出てきたのも嬉しかったな。柄本祐の一瞬っぷりもなかなか見事でした。板尾さんのうさんくささも安定のクオリティであったし、大楠さんや中村達也など文字通り個性派キャストのなかで、松田龍平はやはり別格。スクリーンに映るだけでおぉ、と思う。写真ならフォトジェニックというのだろうけど、映画ならなんという?映画のカメラに愛されてる被写体なのだよなぁ、存在感を含めて。正直なところ、沖縄のロケーションであの昭和服のスタイリング*3で銃をぶっぱなす龍平を観られただけでも満足…。全然違う作品けど『探偵はBARにいる』の続編を早くみたいなぁと思った。龍平はひょうひょうとしてくれてたらいいのや…
あとは音楽もストレートで若干なつかしいロックでこれがいいんだ。予告で聴いたとき、ミッシェルっぽいなぁ、と思ったら、この映画のために結成(?)した『I'M FLASH!BAND』の曲。当然voはチバさんで。ベタだけど、勢いがあって過剰なドラマティック感や疾走感/熱量など含め、昭和っぽさを横溢させる曲で、この曲のおかげで映画がちょっと底上げされてる感じがある。
91分というタイトな尺、フィルムの質感の再現といい、邦画らしい邦画を観られたなぁ、と思いましたよ。
『I'M FLASH!』(2012/日本)監督:豊田利晃 出演:藤原竜也松田龍平水原希子、仲野茂、永山絢斗板尾創路原田麻由北村有起哉大楠道代ほか
http://www.imflash-movie.com/
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD20726/index.html

*1:携帯電話は二つ折りだけど…

*2:だってタイトルからして『I'M FLASH!』だよ

*3:またかと思ったけど、スタイリストは伊賀さん