ざっくり振り返る3月ごろにみた映画

とりあえず3月頃に観た映画、どんなのあったっけ。google calendarをみながらふりかえる。
ジョン・ファヴロー『シェフ!〜三ツ星フードトラック始めました〜』からスタート。これはよかった。twitterの使い方、見せ方も上手いしテンポよくザクザク進むし、何より食べ物が超美味そう、最高。

3月の風物詩、大阪アジアン映画祭がはじまってしまうと、もうこれが最優先になってしまう。この映画祭だけでしか観られない映画が多数なので…とはいってもやはり自分は香港、台湾ものに偏ってしまうのですが。『恐怖分子』『アバディーン』『逆転勝ち』『単身男女2』『点対点』『コードネームは孫中山』『軍中楽園』『全力スマッシュ』『セーラ』『国際市場で逢いましょう』の全10本。『恐怖分子』面白かったな!ゾクゾクした。『単身男女2』は恋愛コメディの方のジョニー・トーでルイス・クー最高。もちろんラム・シューも出てますよ。『コードネームは孫中山』はリアル10代の男子たちをキャスティングしているのがすばらしい。超長回しの連発で、正直タルいところやまどろっこしいところもあるけれど、その撮影手法こそがみずみずしい男子中学生のありようを生々しく捉える手法ともいえるんだろうな、と感じた。『軍中楽園』は題材的*1にも日本公開が難しいだろうな、と思ったけど、観たなかでは一番メジャー感のある部類の映画。台湾で大ヒットというのもわかる。『モンガに散る』の監督の作品らしく世間にちゃんと受けるような物語の盛り上げポイントの作り方がしっかりしている。リアリティというよりはファンタジーやフィクショナルなところが目立つ…そうでもしないと悲惨で映画になんかできないだろうけど…うむむ。デレク・クォクとヘンリー・チャンの合同監督作『全力スマッシュ』はエンターテイメントに徹したコメディでおもしろかった!これは普通に公開してほしい!アジアン映画祭は監督やキャストの登壇も多く、客席もアジア映画のファンがつめかけていい雰囲気です。来年以降も続けてほしい。年々公式カタログの紙質がペラペラになってるような気がして、ちょっと気掛かりですが…
アジアン映画祭で多忙の合間にも一般公開作も観に行った。『イミテーション・ゲーム』『博士と彼女のセオリー』前者は本当におもしろくて、カンバーバッチも彼のキャラにはまった役柄でよかったしキーラ・ナイトレイもすばらしかったな。キーラの発したセリフが印象的だった。ホーキング博士のは、文科省が推薦したくなるような感動物語的枠には到底おさまらないホーキングのホーキング力に目を見張る。あとはインド映画『女神は二度微笑む』イギリス映画の『おみおくりの作法』もみました。『おみおくりの作法』は『思秋期』で生理的嫌悪で直視できない役をやっていたエディ・マーサンが主役だったので観るのをためらいましたが(それくらいあの役は強烈だった)、観ました。まさにちょっといい小品、という感じなのですがラストに驚きましたね。いやはや。『女神は二度微笑む』はラスト、祭りのなかでサスペンスが繰り広げられる、というよくありがちな展開ですが、それまでの伏線もうまくておもしろかったです。しかし祭りのなかで犯人らが追跡劇を繰り広げる、って本当2時間ドラマにも良く出てきそうな感じの定番表現だなー、と思ってたら、ついこないだ観たマン氏の『ブラック・ハット』にもこの展開が出てきましてね…
エニグマ アラン・チューリング伝 上

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博士と彼女のセオリー ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]

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ベネディクト・カンバーバッチ ホーキング [DVD]

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*1:軍の設けた公設慰安所が舞台(実在したものです)。ワケあり女性がセックスワーカーとして従事している