2011-01-01から1年間の記事一覧

2011年に観た映画をふりかえるベスト20くらいまで&極私的全ランキング

2011年、細々ながらも1年間日記を続けられたらいいな、継続は力になるかな、と思いつつ書いてきましたが、なんとか1年完走できました。今年は環境的にも時間的にも気分的にも余裕を持てる状態だったので、映画館に行けるだけ行ってやろう、と決めていそいそ…

『私だけのハッピー・エンディング』

ケイト・ハドソン主演。不仲の両親の様子を見てきた主人公マーリーは、そんな親に嫌気がさして距離を置き、対人関係で傷つくことを恐れて恋愛でも深く入れ込むこともない。ひたすら仕事をバリバリこなして、明るく、サバサバ、友人付き合いも心地よいところ…

美しいものだけ観ていたい『永遠の僕たち』

久しぶりに若さや美しさ、ナイーブさなどのキレイなものだけで満たされた映画を観たなぁ、と思いました。冬の設定で、画面から伝わる身を切るような痛いほどの寒さと、登場人物の瑞々しい青春の痛さがリンクするかのようです。監督の故郷ポートランドが舞台…

しあわせ気分『宇宙人ポール』

事前の評判がすごくよかった上に、町山さんが年間ベストに選出したこともあって期待値は相当高かったのですが、期待にたがわぬ映画でした。脚本が〜、とか演出が〜というような細かいことはおいといて、観ていてしあわせになれるのですよね。ストーリーやシ…

理想のクリスマス

久々に駄文を。12月になったとたん街はクリスマスっぽいですな。最近はあらゆる年中行事を商売に結びつけまくってて、年中街中では季節商戦が展開されているけれど、それでもクリスマスは特別な感じがする。こどものころ憧れたクリスマスはこんな感じ。 ・雪…

午前十時の映画祭『真夜中のカーボーイ』

原題『Midnight Cowboy』。ジョン・ヴォイト演じるテキサスの自称色男がニューヨークに行き、有閑マダム相手の高級男娼だかヒモとして一旗あげようとするも、現実そんな目の血走った男狂いの有閑マダムなんていなくって、どんどんと堕ちていき、片足の不自由…

不死身のトム+ほつれのレナー&ペッグ=最強チーム『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』

これまでのシリーズをちゃんと観てから行こうかな、と思っていたのですが、世評がたいそう高くてあれこれ目や耳に情報が入ってくるので、早いとこ観てしまおうと劇場へまいりました。大きなスクリーンの客席は満席で活気があってポップコーンの匂いやデート…

2011年11月に観た映画をふりかえる

11月は30日しかないのに祝日が2回もあるという素晴らしい月ですね。でも週末にはよく雨が降っていたな。 タイトル 映画館 ひとことメモ 値段 ラルジャン 第七藝術劇場 これはおそろしかった 2回回数券の1枚 密告・者 ガーデンシネマ ルイス・クーよか…

アナログ心をくすぐるのです『リアル・スティール』

おもしろかったですよ。脚本や設定、とくにボット・ボクシングのルールについては、もうちょっと事務的にでもルール説明やっちゃえばよかったのにとか、少年が拾うロボット、アトムの他のロボットと違う特別さもよくわからない、とか、ラストファイトは燃え…

午前十時の映画祭 『卒業』 (1967年)

『卒業』をあらためてきちんと映画館で観ましたよ。一般的には「花嫁を教会からさらう映画」というラスト(のみ)が有名ですが、この映画を最初から最後まで観たらそんなロマンティックさと無縁の映画とわかりましょう。今作は40年以上前に作られた映画なの…

『ピザボーイ 史上最凶のご注文』

かなり楽しみにしていた分、ちょっと肩すかし、という感じでした。決して面白くないことはないし*1、「この題材で長尺やってもダメっしょ」とよくわかってらっしゃって、サクサク進んでテンポはいいし気も利いてるんだけど、おぉっ!と思わず身を乗り出すよ…

病を得た後の人生『50/50フィフティ・フィフティ』

マジメで健康に留意し、車の運転は危険だからと免許すら取らないほどリスクを避けて生きてきた27歳の青年アダム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)が、ある日名前を覚えるのも一苦労するような病にかかったと宣告される。平たく言えばガン。医師はコンプラ…

ショットガンを手にした渡り鳥『ホーボー・ウィズ・ショットガン』

縁あって日本上映初日に観ました『ホーボー・ウィズ・ショットガン』。流れ流れてとある町にやってきたルトガー・ハウワー演じるホーボーは、その町を牛耳る非道な一家の非道な行いにも目をそらし、トラブルは避け、細々と物乞いや拾い物をして、古物商の店…

『新少林寺/SHAOLIN』

ジャッキー・チェン、アンディ・ラウ、ニコラス・ツェーというスターが顔を並べるポスターに惹かれて観に行ってきました。まず冒頭に馬を駆るニコラス・ツェーらが少林寺になだれ込むところから始まります。馬はサラブレッド的な種類じゃないのがよかったな…

2011年10月に観た映画をふりかえる

11月が終わってしまうまえに、振り返ります。10月は週末になると天気が崩れていて、よって映画に行く日はかなりの確率で雨だったような気がする。 映画館で観たもの タイトル 映画館 ひとことメモ 値段 太陽を盗んだ男 シネ・ヌーヴォ ジュリー無双 1,000 ダ…

『インモータルズ-神々の戦い-』

スルーしようかな、と思っていたのですが、時間があったので観に行くことにしました『インモータルズ』。日本語の副題は『戯れ』でも『遊び』でもなく『神々の戦い』。ただ、神様が本腰をあげて戦いに馳せ参じられるのは、自分たちが太古の昔に閉じ込めたタ…

『ラブ・アゲイン』を観たよ

“中年の危機”を迎えた夫婦がその危機を乗り越えるというのが軸になったドタバタのラブコメなので、そういう意味では邦題どおり“ラブ・アゲイン”でも間違ってないのですが、内容からすると、原題の『Crazy,Stupid,Love』がしっくりくる佳品でしたよ。loveのた…

プロフェッショナル、仕事の流儀『マネーボール』

この映画を観ながら途中で「あ、なんか『ソーシャル・ネットワーク』に似てるな」とぼんやり思って「いやいや、宣伝で思いっきり『ソーシャル〜』の製作陣が贈る、って謳ってたじゃん」と自分で自分に突っ込んだ次第です。画面の質感とか撮り方というレベル…

『コンテイジョン』

今作の淡々と地味にストーリーが進んでいく感じはリアリティたっぷりで、その説得力ある語り口が、人の脳内にある思考の種をインセプションする力のある映画だと思いました。どんな思考の種をインセプトするのかというと、目に見えないウイルスの伝播/感染力…

『恋の罪』

『冷たい熱帯魚』の上映時のティーチインで園監督が「もう次作は撮ってて、東電OL殺人事件がモチーフなんです」と言ってたので楽しみにしていました。 今作について感想を書こうとするとなぜか前作を引き合いに出したくなる…『冷たい熱帯魚』では映画全体か…

最近映画館で観た旧作ブレッソン『スリ』『ラルジャン』、ワイズマン『基礎訓練』

○ブレッソンの芸術としてニュープリント版で上映された2本の映画を観に行きましたよ。芸術の薫り高い…というか猥雑な街のかおりが馥郁たる感じの十三:第七藝術劇場での上映でした。 『スリ』 予備知識なしに行きましたので、スリの実際の手法(グループで…

『ラビット・ホール』

予告を観て地味そうだな、と思いながらも気になる感じだったので初日に観に行ってきました。子ども亡くした親がその悲しみを乗り越え再生する物語…きっとこれまでもたくさん描かれてきたテーマ*1。今作は子を失って既にしばらく経った設定で、特に事件が起こ…

『密告・者』

ニコラス・ツェー、ニック・チョン主演の『密告・者』を観みました。警察が潜入捜査官を組織に送り込む『インファナル・アフェア』では、潜入捜査官の任務遂行のスリリングな展開にハラハラしたのですが、今作はそんなリスクは外注、委託して金で解決する。…

色のない世界『ウィンターズ・ボーン』

今作を観たときに感じたのは、その画面から感じる冬の厳しい寒さでした。なんとなく思い起こしたのは『トゥルー・グリット』や『フローズン・リバー』で、これらもとくにかく寒い*1映画で、“色調の薄い”映画だった。『ウィンターズ・ボーン』も先に挙げた作…

『ミッション:8ミニッツ』

公開二日目に観に行ったのですが劇場はガラガラ…神戸の中心地からちょっと外れたシネコンの朝イチはこんなものかな、とちょっと残念に思いつつ、いざ鑑賞です。ネタバレ回避はムリなので、それもこれもコミで思い返しつつ書いてみる。 シカゴ郊外で起こった…

PC乗換えの記

windowsXPの載ったNotePC購入したのは2006年の秋冬だったっけ。5年使ってきて、iTunesやiPod touchのアップデートも失敗続きでできなくなってしまったし、もっさり重くなってきたのでとうとう買い換えを決意。しかし自分はとにかくめんどくさがりな上、機械…

『カウボーイ&エイリアン』

『カウボーイ&エイリアン』を観ました。ネタバレ全開で感想日記を記しておこう。 ・なぜ西部劇設定なのか…なんと宇宙人の目的は地球に埋蔵されている金!西部開拓時代にはアメリカ人のみならず、宇宙人までもがゴールドラッシュの夢をみてやってきていたの…

『一命』

オリジナルの『切腹』は未見で、概要は聞きかじったことがある、というくらいの状態で観に行きました。冒頭の、凄惨極まる切腹に苦悶の表情を浮かべる瑛太の演技がよかったので、この映画はいい映画になりそう、と思えましたよ。 武士の象徴でありプライドの…

『意外/アクシデント』

ルイス・クー率いる殺し屋チームのお話なのですが、その殺しの手法が一風変わっていて、事故死にみせかけるように殺す、というものなのです。予備知識ほぼゼロの状態で観に行ったので、「おぉ!」とまさに意外な感じでその仕事っぷりに引き込まれました。ピ…

2011年9月に観た映画をふりかえる

先月はカナザワ映画祭へ旅が一番の出来事でした。 1、映画館で観たもの タイトル 映画館 ひとことメモ 値段 ハウスメイド TOHOシネマズ梅田 いとうあさこの影がちらつく… ポイント使用 レイン・オブ・アサシン テアトル梅田 ミシェル・ヨーよかった。あと宦…