2012-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『わたしたちの宣戦布告』観たよ

いわゆる難病ものなんだけど、ドラマチックにならない点がきわめて非ハリウッドなフランス映画らしいと感じました。それは『最強のふたり』に感じたのと同じようなものかも。おなじみの三幕構成や伏線を張っての回収、葛藤や障害を生じさせてそれを乗り越え…

女の幸せってなに『夢売るふたり』

夫婦で営むこじんまりとした心づくしの料理を出すお店、だが、一瞬の不注意により出火して全焼してしまう。やる気を失う夫:貫也と、彼を励まし、責めもせず、笑顔で支える妻:里子。しかし、そんなかいがいしい妻だからこそ却って辛さの増す夫は酒に逃げ、…

『ロック・オブ・エイジズ』

この記事の最後に感想を書いてるよ。とりあえずこれらのナンバーをどうぞ。 映画ではイントロだけだったのでフルでどうぞ。(ほんのさわりで終わってガクっとなった) 『アクロス・ザ・ユニバース』ではジュードとルーシーが主人公で、ちゃんと『ヘイ・ジュ…

ジョン・カサヴェテス『ラブ・ストリームス』『こわれゆく女』

カサヴェテスのレトロスペクティブがあったので観に行ってきました。本当はもう2〜3本観たかったのだけど、都合がつかず断念。でもぜひとも観たかった2本は逃さなかったです。 『ラブ・ストリームス』 愛とは流れである。というセリフをつぶやくジーナ・ロ…

三大映画祭で観た映画『フィッシュタンク』『イル・ディーヴォ -魔王と呼ばれた男-』

『フィッシュ・タンク』(2009/イギリス・オランダ)監督:アンドレア・アーノルド 出演:ケイティ・ジャーヴィス、マイケル・ファスベンダー、キルストン・ウェアリング思春期の女子。厄介厄介厄介。その厄介の中でも極めつきの厄介な女子が主人公。ヒリヒ…

カナザワ映画祭2012行ってきました:2012/9/17(Mon)

さて、前日は夜遅くまで魚料理をいただき遅くなりましたが、翌日も朝から行動です。 まずは昨年見逃した金沢美術館の探索です。昨年は祝日の翌日(帰る日)に美術館をゆっくり見ようと思っていたら、なんと、翌日休館日だったというオチでして…。日曜美術館…

カナザワ映画祭2012行ってきました:2012/9/16(Sun)

昨年初めて行ったカナザワ映画祭。帰ってきて荷ほどき、洗濯もろもろ終えてとりあえず映画祭〜旅行記を書くとする。今年のカナザワ映画祭のテーマは『SEX爆音』(改めて書くとすごい響きだ)。自分は知らないのだけれども、一世風靡したらしいスウェーデンの…

どこにでもいる“つまらない男”の秘密『ミヒャエル』

三大映画祭で鑑賞しました。ミヒャエルのキャスティングが完璧。あの顔!顔!そして絶妙のはげ具合、ルックス、服装、趣味、話し方、立居振る舞い! 幼い男の子を誘拐し、車庫の地下に監禁している男。独り身。会社では人付き合いはよくなく、コミュニケーシ…

キチガイによる極才色の愛の物語絵巻『気狂いピエロの決闘』

すばらしい。これは傑作だな、と思った。冒頭からラストまで予想を上回る展開がめくるめく感じでぶわぁっと目の前に繰り広げられていく。ヴィジュアルもすばらしいし、あたまから最後まで、きちんとサーカスの物語なのがよいな。移動するサーカス。他人同士…

『デンジャラス・ラン』

原題は『SAFE HOUSE』。ライアン・レイノルズ演じるCIA職員のお仕事がSAFE HOUSE KEEPERってところで、そこに移送されてきたデンゼル・ワシントン演じる伝説の元CIA諜報員と予想外の逃走&追跡劇がはじまり、やがて意外な事実が…というお話。 既視感のある設…

2012年8月に観た映画をふりかえる

8月はこれまでの仕事人生では、結構余裕がでてくる時期だったのですが、今年はちがった。きびしかった…。家にかえってきて、地上波やBSでやってる映画みたり、ほかの人の日常や映画感想が流れていくのをみたり、映画館に映画を観にいって、その感想を書いて…

彼は桐島の不在など関係なくバットを振るのみである

『桐島、部活やめるってよ』もう一回くらいスクリーンで観てみたいと思っていたけれど、ちょっと無理そう。初見でも気にはなったけれど、段々自分の印象のなかで存在感を増していくのがあの、宏樹に「今度の試合にはきてくれよ」と声をかけ、何度も部活へ誘…

『I'M FLASH!』観たよ

時代設定は現代?らしい*1でも全編にみなぎるのは昭和×昭和で昭和の2乗みたいな空気。 これは乗れるか乗れないかがはっきり分かれると思いましたね。藤原竜也おなじみの大仰なセリフ回しは今作ではそんなに気にならなかった。彼がこれまでの役でもよくやっ…

『THE GREY 凍える太陽』

リーアム・ニーソンvsオオカミ映画を観にいってきました。過去に痛みを抱えているらしい男。それはある女性にまつわる記憶。彼女が彼のもとを去ったことに由来する空虚感や喪失感があるらしく、自殺を企てようとしたところも序盤で描く。それが飛行機事故で…

天使はたしかに存在しているのです『最強のふたり』

映画の日とはいえ、ここまで混むとは。劇場ももっと大きいハコを割り当ててもよかったのではないかな、と思うほどの入りの『最強のふたり』初日に観ました。 ハリウッドの映画作法になれていると、三幕構成が当たり前になってて、意識しないうちにそういうも…