『グリーン・ホーネット』鑑賞を巡る日記

ミント神戸の3D(XpanD)字幕で観ました。チケットを買う時点で、後ろの男二人が、ひとりで来てる風のおじさんの後姿になんかかんか言ってて、しかも、「オレー、普段女としか映画来ないから」などの発言をしていた。それも正しい映画の使用法で間違いないよ、うん。でも、映画の中で男どもがキャッキャ言ってじゃれあって暴れまわってるのを一人でぶらぶらと楽しみに観にきてる人(⇒自分*1)もいるんだよ、と思いつつ着席。座ると後ろにカップルがきて、

女「ちょっと、竹野内豊って、かっこよすぎじゃない?」※『太平洋の奇跡』のパネルを見たらしい
男「あぁ、そうやな」
女「ちょっとー、てんそうして、竹野内豊とてんそうして」※意味不明『GANTZ』由来?“転送”の意?
男「あぁ、なんか戦争の映画みたいやな。戦争とかオレいったらすぐ死にそう」※『太平洋の奇跡』由来の発言?
女「せんそう、じゃなくって、てんそう!」
男「あ、てんそうか」
女「あー、メガネしたら矢作にそっくりやん」
男「お、そうやで、知らんかった?オレ、メガネしたら小木矢作の矢作にそっくりやねんで」
女「矢作じゃ、竹野内豊とてんそうは無理やね、竹野内豊がてんそうでココにきたら、・・・もぉ、すぐプロポーズするわ、私」

…すみません、文字とスペースの無駄遣いをしました。ほんとうにすみません。でも、こういう意味のない泡沫のような会話やきゃっきゃした感じなども含まれているのが、正しく映画館っぽいなと思い、また正しく『グリーン・ホーネット』を観る環境だわ、とちょっと思ったのでした。
感想としては、おもしろかった!メガネは重いし寝るかも、と思ったけど、ジェイ・チョウが嵌ってて…というか完全にジェイ・チョウ萌えでした。一重の流し目とかゴーグル姿とか、かっこええのな、あー、カトーにコーヒー淹れてほしいな、一家に一(いち)カトーがもれなくついてたらいいのに。セス・ローゲンはバカぼっちゃんを素晴らしく演じてたので、バカすぎてムカついた(前半)。グリーン・ホーネットっていうヒーロー像を作ってからは完全に悪ノリな感じで、なにこの二人と思いつつカトーがキュートで、アクションもかっこよいので許す、と。『SPEC』のニノマエばりに周りがスローになり瞬時に相手をやっつけられる能力を持ってるカトーと、セス演じるブリットが仲違いしてケンカになるところで、ブリットが腕を振り回すだけなのに、カトーがスマート且つクールにクンフーぽいアクションをすると、あぁ、アジアのアクションはすばらしい、と思った。ジェイ・チョウのアクションをもっと入れて、ケレン味たっぷりに描くとよかったのに(ジェイ・チョウはそこまでアクションに特化した人じゃないから無理かなー)。
クリストフ・ヴァルツは『イングロリアス・バスターズ』のランダ大佐が凄かったんで、単純な悪役でちょっと物足りなかった。ランダ大佐みたいなクレバーな悪を求めてしまう。けど、おもしろかったのは、じゃ、おれ赤を基調にした悪役ヒーローになーろうっと、っていうとこ。キメ台詞も考えたもんね、オレ!ってアメリカの国民性ってどこまでヒーロー好きやねん。
あと、それなりのキャメロン・ディアスがそれなりの感じで出ていて。まぁ、全体にリアリティとかそんなのゴタゴタ言わない、ってタイプの映画です。気軽に映画館にでかけてキャッキャいって、CMでやってた3Dのやつ、空席たくさんあるみたいだし、これ観よっか、くらいの感じのお客さんや、自分みたいに車改造して男二人キャッキャしてじゃれあってんなー、ってのを楽しみに来る客層もちょっと混じってるくらいがちょうどいい映画かと。
この映画における3Dの必然性はエンドロールだけなのに、エンドロールで立つ人多いんだ。あぁもったいないね。うしろの竹野内豊カップルも早々に出て行ったよ。エンドロールでかかってた音楽もよかったし、エドワード・ファーロングどこで出てた?って思ったし、ヴァン・ヘイレンぽい音楽流れたような気がした、と思ってたらヴァン・ヘイレンだったのも確認できたし、エンドロールは楽しいよ。しかし、メガメonメガネが厳しすぎた。うまくはまらず、ずっと手でメガネがずり落ちるのを支えてて疲れた・・・、本編は2Dで十分でしょ、あえて3D効果を感じたといえば、字幕の後ろに奥行きあるな、っていう意味で字幕が目立って読みやすかったかもね・・・ってかやっぱり3Dいらね。

グリーン・ホーネット』(2010/アメリカ)ミシェル・ゴンドリー:監督 セス・ローゲンジェイ・チョウ:出演
http://www.greenhornet.jp/
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=337723
カトーかわいいよカトー

*1:ストレートですが