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『カウボーイ&エイリアン』

カウボーイ&エイリアン』を観ました。ネタバレ全開で感想日記を記しておこう。
・なぜ西部劇設定なのか…なんと宇宙人の目的は地球に埋蔵されている金!西部開拓時代にはアメリカ人のみならず、宇宙人までもがゴールドラッシュの夢をみてやってきていたのだ!ということになっていましたね。しかし、なぜあの粘液ペトペト系エイリアンが金を必要としているのか、というとまぁ、なんだかよくわからない。宇宙船を飛ばすための基盤とかにいるんでしょうか?…や、単に西部劇+エイリアンの設定考えただけでイケそう、というアイディアで金採掘とかは後付けなんでしょうけど。
・宇宙人の造形は、またコレか…という感じでしたね。偉大なる『エイリアン』の呪縛から逃れることはできないのでしょうか。『スカイライン』『ロサンゼルス決戦』『スーパー8』など、黒っぽいとか、昆虫的で粘液でペトペトとか言葉も発せず獰猛…はい。そう考えると『第9地区』のエビって本当にオリジナリティあったな。あと、ラストでオリヴィア・ワイルド演じる別の星の宇宙人エラさんが宇宙船のコアに行くところでは、コアの壁面にサナギみたいなのがみっしりつまってるのです。アレも『エイリアン』だしみっしり感は『パンドラム』だなぁ、と思ってました。しかしあのエイリアン、目が小さかったな…モグラ要素?
オリヴィア・ワイルド演じるエラ。思わせぶりな登場人物だな、とは思いましたが、まさかの『コクーン』設定ですよ!あ、でも『コクーン』は中身は一応宇宙人ぽかったけど、エラさんはそうじゃなかったな。最初にダニエル・クエイグにアプローチするために、殴って保安官に捕まえさせるとか、宇宙人にガツッとひっかかれた傷は致命傷になるけど、火にくべられたら蘇生とか…なんだか全体に適当でしたね。
・最後の腕輪の外れ方、それはないわ…。
・宇宙人といえば青い光、捕まえた人間は青い光で意のままに操るれるようにする…。そして人間を生け捕りの理由は…て『スカイライン』思い出す人多数だったのでは。
とはいえ、それなりに楽しかったんですよ。というのもダニエル・クエイグはウエスタン・スタイルがめちゃめちゃ似合っていてかっこいいし、ハリソン・フォードはしぶいし、ポール・ダノはバカ息子だし、サム・ロックウェルは一瞬気づかないほど酒場のオヤジぷりがはまってるし、美しい馬がたくさん出てくるし、いかにも西部劇的ロケーションでの騎馬シーンがたくさん観られるし。そこを愛でる映画として…つまり舞台設定や画を楽しむ点においてよかったな。特に冒頭、横たわるダニエル・クエイグの元に3人の怪しげな人物がやってくるところは“や、ちょっと『トゥルーグリット』ぽい画だな”と思ってワクワクした。
でも、この映画の中でのカウボーイって町を牛耳ってて牧場なんかも持ってるハリソン・フォードですよね。ダニエル・クエイグは盗人だものな。というわけで今作の主眼はダニエル・クエイグvs.エイリアンではなく、真の主役はハリソンで、差別主義者で利己的で旧時代的なハリソンがエイリアンという絶対的な敵を前にし、この危機的状況下でも逃げ出さずに自分についてきてくれたインディアンの血を引く使用人と真心を通わせ、本当に大切なものに気付き、息子を救いだし、それまでの生活をちょっと改め、ちょっと良き人間になるか、という映画だったのだな…と考えると、やっぱり敵がエイリアンである必然性があまりなかったかな…。
カウボーイ&エイリアン (2011/アメリカ)監督:ジョン・ファブロー 出演:ダニエル・クエイグ、ハリソン・フォードオリヴィア・ワイルドサム・ロックウェル
http://www.cowboy-alien.jp/
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD17970/

※宇宙人が黄金を求めて地球を侵略って、穿って考えれば、黄金を求めて南米を侵略したヨーロッパ人と原住民のメタファーとか…?や、それはないか。
※せっかくの西部劇設定だから武器もちょっと工夫が欲しかったかな。